2018年中小企業診断士 1次試験 経営情報システム 第19問をわかりやすく解説

一次試験対策として、過去問をベースに解説と難易度判定を書きたいと思います。
尚、難易度については私の所見であり、診断士協会の公式な評価等ではありません。
それでは、19問目いってみましょう。

【問題】
情報システムを構築する上で、対象業務の最適化のみならず、企業全体にわたる業務とシステムの最適化を図ることが重要とされている。
そのための手法として、エンタープライズアーキテクチャ(EA)が提唱されている。
EA のビジネスアーキテクチャに関する記述として、最も適切なものはどれか。

ア 各業務において利用されるデータの内容やデータ間の関連性を体系化するもので、その結果、E-R 図などが作成される。
イ 共通化・合理化などを行った実現すべき業務の姿を体系化するもので、その結果、機能構成図や業務フローなどが作成される。
ウ 業務処理に最適な情報システムの形態を体系化するもので、その結果、情報システム関連図などが作成される。
エ システムを構築する際に利用するもろもろの技術的構成要素を体系化するもので、その結果、ネットワーク構成図などが作成される。

【正解】


出典:一般社団法人 中小企業診断士協会ホームページ 試験問題ページより

【解説】
<所見>
こういった概念が話題になったこともありますが、業界で浸透しているというレベルではないと思います。
全体最適という考え方は、コンサルタントとしては基本であり重要ですあ、用語を知らない受験生も多いであろうという事で、Aとしています。

<難易度>
A(難しい)

<解説>
エンタープライズアーキテクチャ/Enterprise Architecture
Enterprise ・・・  企業の意味
Architecture ・・・ 建築術、構造 などの意味

という事で、直訳すると企業構造という事になります。言葉だけではよく分かりませんね。

一言で表現すると、企業の資源や活動の見える化を行い、全体最適化を図ろうという考え方です。
その中には、当然システムという資源も含まれます。

企業の資源は有限ですね。それをいかに効率よく活用するかは、経営者の手腕に掛かっているといっても過言ではないでしょう。

そんな中、同じ資源があちこちにあったり、必要な資源が特定の部署に偏っていたり、といった状況が発生するのは企業としてムダが多くなってしまい、せっかく保有している力を十分に発揮できない状態となってしまいます。

企業が成長する過程で、組織化は避けられない構造です。組織化が進むと、こういった状況は発生しがちです。
※試験の範囲でもある企業経営理論や組織論などの分野の勉強をされた方はすでにご承知と思います。

企業として合理的でない状況とするために、例えばシステムでは複数部門で類似したシステムを保有している状況があれば、会社として1本化し、システムを共同利用する様に再構成します。
不要な資産が統合され、メンテナンス費用なども削減できます。企業としてはメリットは大きいですね。

但し、この手の話は現場部門から強い反発が発生することが多いです。

自分達の業務(ローカル)に最適化したシステムを導入・利用している方が、その部門にとっては都合が良いです。

マクロ的な視点で見れば類似業務でも、全く同じ業務があるという事は稀です。私の業務は特殊なんだ!と現場は主張したがります。

全体最適化されるんだからいいだろ!会社のためだ!という意識で進めるのは、それが本当にメリットの大きい改革であっても上手くいきません。

経営サイドも現場サイドもメリットがあり納得感があってこそ、初めて改革が進み会社全体としての成長が望めます。

コンサルタントに関わる者としては、注意したい所だと考えています。

今日はここまで!

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